iron acetate with tannic acid/10月18日

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昨日届いた山羊革を酢酸鉄媒染。
8月にオーダー頂いていたMASUHO鉄媒染の製作に取り掛かることができました。

今日は午後から、多聞の療育相談のため
岡山県から月に一度吉備中央町に巡回してくれる児童福祉相談員の方と面談をしてきました。
多聞の進路相談ではお決まりのように
出てくる白でも黒でもない「グレー」というワード。
このような位置づけの子供たち(大人も)はとてもたくさんいると言います。
そしてその人たちは、知的障害、身体障害、精神病などをはっきり診断されているにも関わらず
手帳とよばれる福祉サービスを受けるために必要な証明書を交付してもらうことはできず
自らのその限られた力だけで生きて行かなければならないらしい。
現実はかなり厳しいことを突き付けられ、疲れました。

また、その手帳を交付できない境界域の子供たちの高等教育機関や就労の道について質問をしたところ、
相談員の方のその返答においても、正直絶望感を抱かざるを得ない内容でした。

(大学進学を目指す)普通科ではなく、専門性のある学科に行くしかないと。
専門性のある勉強なら知的障害を持つ子でもできるという認識はいかがなものか。
むしろ専門職のほうが高い知能を必要とすると僕は考えていたので、この認識の差には驚きました。
また、就労に関しても具体例も過去にいくらでもあるだろうと少し期待もしていたのですが
やっとひとつ上げることが出来たのが、なぜか大工。大工とはとても難しい計算を必要として
またその依頼主との綿密なコミュニケーションを必要とする仕事であることをこれまた全くわかっていないことに
青ざめるほど将来への不安と恐怖を感じ、家にもどりしばし茫然。

このような状況をまずは受け止めるところから始めます。