Goat natural soft leather/10月17日

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佐藤さんから待ちに待った山羊革ヌメソフトが届きました。
これでまた新しい靴が作れます。
佐藤さんは僕が全て説明しなくても、僕が望む革を深く理解してくれる、とても素晴らしい職人さん。
それは正確には「理解」というよりも「共感」のほうが近い。
理屈抜きで互いの創るモノでコミュニケーションがとれる、てのひらワークスに欠かせない存在です。

12月5,6,7日に山梨県富士川町の昌福寺さんでお披露目したいと思います。
毎年欠かさず足を運んでいる昌福寺。昨年は節目となる10年目の展示会もさせていただきました。
今年はどんなてのひらワークスをみてもらおうかと悩んでいたところに、
佐藤さんから今日この革が届いて「温かな手触り」というイメージがふっと浮かびました。
履物なのに手触り?というふうに思われるかもしれませんが、
手のひらで感じることの信頼性を僕らはとても大事にしていると思うんです。
靴を選ぶときも、もちろん履き心地がもっとも大事であるけれど
まずは目で見て、手のひらで触れてみてから、履いてみる価値に値するかを判断している。
履いてみなきゃわからないことも、履きたくないと思われてはなんの意味もありませんからね。
そういう身に付けるという点では、靴や衣服は、器とは違う。

手ざわりの良い靴をつくってきたかと、自分に問うと
案外無意識にできていたような気もするんです。
それはいうなれば、履き心地の部分ではある程度成熟してきたからかもしれません。満足しているわけではありませんが。
今年から素材づくりに取り組み始めてこれたのも、履き心地という基礎が安定してきたから。
10年+1年目、次のステップに足がかかっている気がします。

2019.10.17佐藤染革販売