一枚の革は、その部位によっていろいろな特徴がある。
そのため、使いたい部位のところが足りなくなり、使いづらいところは余り、そのアンバランスに悩んでいました。
でも、革職人佐藤さんのお陰で１枚の革をその部位毎に異なる加工や漉ができるようになり
ベンズ（背中）は中底、ショルダー（肩首）はアッパー、ベリー（腹）は中敷きや芯材にと無駄なくバランスよく
消費することも夢ではなくなりました。

そうして、１頭の牛を１足の靴に再構築する。ずっとこんな靴が作ってみたかった。
[Common Yabo]

≪True Moccasin≫
この靴も一枚の牛から作られている。肩とお腹で。革紐は背。

モノづくりは、「つくる」というけれど、僕にしてみたら消費することでもある。
人生は、「生きる」というけれど、死に向かい続けることでもある。
いかに与えられた命を消費するか。僕自身はいかに死ぬか。考えています。
前にも書いたけれど、僕に残された時間はあと１５年ほど。（妄想）
もう折り返し地点は過ぎていることに気付き、焦る気持ちを抑える。

今日はじめて、多聞が僕ら親から離れ、
放課後、同級生の友達と遊びに行った。下校時に約束したんだと。
１時間くらいで、あっという間に帰ってきたけれど
とても満足そうな顔をしていて、僕にもその気持ちよさが伝染してきて、とても心地良かった。
何度も「あ～楽しかったぁ。」とつぶやく癒し系能力者多聞。