produce than marketing/10月3日

今日は、お世話になっている美容師さんからの紹介で
岡山で洋服を中心としたセレクトショップを営んでいるご夫婦が靴を見に来てくれました。
日頃から素敵なものに囲まれている方たちなので、
僕にとっても貴重なお話が聞けるまたとない機会だと思っていて、この日をとても楽しみにしていました。

僕は自分の靴のこと、一生懸命説明しながら、それを俯瞰している自分がいることに気付く。
目の前に座っている方の気持ちや望んでいることに応えられているだろうか。
僕の口から出る言葉は、頭で考える前に出ていて、もちろんなんの打算もない本心がそのまま出てしまう。
口から出たあとに、頭で理解して整理して、次のセンテンスに繋げていくから
話全体でいうと何を伝えたいのか最後まで自分でもわからない(苦笑)
それで結果3時間もお引止めしてしまって、お茶を注ぎ足す余裕も持てない自分が恥ずかしい。
今まではそのことを俯瞰できなかったけれど
今日はそんな自分がリアルタイムでよくわかりました。それだけでも良しとしよう。

正直、最初は靴の販売をしてもらいたいと強く思っていましたが
話しているうちにそれはどうでもよくて、目の前の人の靴をちゃんとつくりたいと考えるだけになりました。
売りたいというよりも作りたい。僕はやっぱりつくることで魂が熱くなり頭はクールになる。
だからこそ、今の僕にとって必要なのは「これを売りたい」と熱くなってくれる人なんだと気付く。
学生時代、ゼミの教授に
この世の仕事は「作る」と「流す」の大きく二つに分けられる。あなたはどちらを選びますか?
という話をしてくれたことが忘れられず時折思い出します。
僕はそのとき迷わず「作る」を選び、靴づくりの道へ進むことにしました。
でも作ることと流すこと、その両方どちらも自分に、仕事に、社会に必要であることを
今日自覚できたと思います。