shoebase making/9月27日

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木曜日は僕らがシューベースと呼んでいる中底製作を菊池くんと進めています。
もともと中底とかフットベッドなどと呼んでいたのですが、
既存のそれらとは違うもっと大事な役割をもっているので、ややこしく感じていました。
その役割というのその名の通り、靴の基礎。
家を建てるときでもまず考えなければならない、基礎。
僕が靴づくりで一番大事にしていることです。

基礎がない靴もあります。モカシンや足袋なんかがそうです。
それらを否定するつもりはなく、むしろ早く作りたいとうずうずと思っています。

家を建てる時に、その土地環境は様々であるように
靴も履く場所や使い方は人それぞれだから、靴の基礎も同じでいいはずがありません。
またその作り方も既存のやり方の他にも、まだまだ改良していく必要だってあります。
靴づくりにおいて、その製法が何十年も前からあまり変化していないことに
時々疑問に思ってしまうこともあります。
昔の仕事は丁寧で信頼できることは確かなことです。技術や文化の継承もとても大事なこと。
でもそれに縛られたり囚われたりしていては前にも横にも進めないことも事実。
僕は前に進められるかわからないけれど
横に進んでみたりして、時には後ろに下がったりして
これまで靴に興味のなかった人とか、靴が暮らしに合わなかった人とか、
いろんな人のいろんな足元に靴をつくっていきたいと思っています。
ぼくらの誂え靴とはそういうものです。