シーソーゲーム/1月18日
作った人が気にならないことが、使う当人には引っかかることもあるし
作った人が気になることも、使う人にはまったく問題ない時もある。
MOCCAは僕が監修しつつ、恵子さんに大部分を製作してもらっている。
製作比率であえば、2対8くらい。
この5年間、MOCCAはずっと二人で製作者と使用者のシーソーゲームを延々と繰り返してきた。
いまだに揺れ幅は大きくなったり小さくなったりでいっこうに収まる気配はないけれど
2025年のMOCCAは今までで一番、目線の高さがきれいにそろっている。
僕の理想はもう十分超えています。僕一人じゃこんなに素晴らしい靴は作れなかったから。
恵子さんもきっと同じ気持ちだと思う。
それでもどこか満足できずにいるのは、
靴づくりのゴールが僕らの手を離れたずっと先にあるから。
ここから僕らが満足できることはあるとしたら
それはこれからこの靴を履く人次第なのだと思います。
他人本願ですみません。静かにその日を待っています。