祖父から孫へ/8月19日

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いつもお世話になっている、近所のご老人伊蔵さんのお孫さん。

就職のお祝いにと、伊蔵さんがお孫さんへ靴をプレゼントしたいから
作ってやってほしい。と僕にご注文をしてくれました。
足を測らないとできないのですよ、と説明したところ
「孫はよく帰ってくるから大丈夫。今後連れていくよ。」と。

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伊蔵さんは、日ごろから3人のお孫さんのことをよく話してくれる。
どこで暮らしているか、どんな性格か、どんな悩みがあるかなどなど
伝え聞いたかんじではなく、直に話していることがよくわかる。
お孫さんがまだ小さい頃から、
よくいっしょに手作りのおもちゃで遊んだり、田んぼをしたり、
20年間ずっと仲良しの祖父と孫。

お孫さんはとてもお洒落な好青年。
僕のお客さんのなかで、20代前半はものすごく珍しい。
今の感性に、僕のつくる靴がどんな風にみえるのか、楽しみでした。
春に仮合わせをして、革やデザインの詳細を打ち合わせしていたけれど
実際、お渡しするまで毎回緊張します。

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すぐに気に入ってくれて、安心しました。
とてもよく似合っていたと思う。
シンプルで上品で、すこし遊びがある感じ。
彼の優しい雰囲気に助けられて、履くともっと靴が輝いてみえます。

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帰りは履いて、伊蔵お祖父ちゃん宅の方へ歩いていきました。
さっそく靴を見せに、そしてお礼を伝えに。

僕もおばあちゃんに会いたくなってきます。
開業したての頃、靴を買ってくれて応援してくれたことや
多聞が生まれたときに、鎌倉まで足を運んでくれたこと。
こんなオジサンになってからも、気にかけてくれているおばあちゃんがいる。
それが僕の自慢なんだなって思う。