日々探求/4月20日

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シューベースの外側を切り落とさずに高く設定。
これが、踵接地から立脚中期移行時の外側荷重のエネルギーを受け止める壁(カウンター)となる。
この反動がその後の母趾の踏み返しに繋がる。

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革の染色はつり込み後、靴に仕立ててから仕上塗りをするようにしました。

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その染色液が乾く前に、銀面をよくハンマーで叩きながら目をつぶすととても綺麗な面が現れます。

今年になってから、
お世話になっていた牛ヌメ革のタンナーの原皮が変わり
さらに革の質も良いランクと悪いランク(傷が多い)が混在し
さらにいうと11パーセントほど値上がりもしました。
そのため、これまで通りの靴をつくることはできなくなりました。
佐藤さんの探求してきた革。
お客さんといっしょに作り上げてきた靴。
進んできた道が急に行き止まりになったような気持ちでしたが、
また別の道を探せばよいのだと、今日の仕事でそう気持ちを切り替えることができました。

新たな革づくりと靴づくりに取り組まなければならないのは苦ではない。
これまでのことが決して無駄なことではないから。
というより、いっしょに歩んできた方たちのためにも無駄にしてはいけない。
今日の染色も初の試みだが、とても楽しい気持ちで臨めています。
今まで通りにはできないなら
今までよりもさらに良い物をつくるだけ。