scrum/2月11日

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最後はいつもスクラムを組みたがる。

多聞と聞司。
二人に比べたら、僕は小さく精神年齢の低い人だ。
本当にそう思う。
どうしたら彼らのように生きられるだろう。
どうしたら彼らがこのままに育っていけるだろう。

数年前、多聞の就学前のころ、友人との会話。
「俺たちはいま否定している資本主義経済と学校教育のなかで育ってきた。
けれど、いまこうして子どもの未来について真剣に考えることができているから
自分たちの過去を否定することができないんだよね。」

それはそうだと僕も思った。けれどもやもやしていた。
人が成熟していくうえで、失敗やその訂正は大事な経験だと思う。
でもだからといって、同じ失敗を子どもたちに課していいのかというと、良い訳がない。
失敗だと思って進むのと、これが正しいと思って進むのとでは、まったく意味が違うから。
そして、社会が成熟していくことを望むとしたら
そこそこの競争を勝ち抜いてきた僕らがつくる今の格差社会は望ましいはずがない。
そして社会の過ちを正すことができるのは、それを犯した当人ではなく次の世代だから。
多聞と聞司が生きていく社会をつくるのは、彼ら自身がつくっていく。
そのために僕は僕をいつでも否定できるよう準備をしておこう。

多聞を見つめる聞司。
聞司を見つめる多聞。
その心はなにを思うだろう。
それこそが僕が今学ばなきゃならないことだと思う。

2020.2.11家族