内省/11月25日

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お客様から二足目は
「土踏まずを半分もしくは無しくらいにしてほしい」というご要望を頂いていました。
これはかなり難しい修正で、夏から頭を悩ましていました。
木型をつくってしまうのが、一番早いのですが
それをしたら、費用も倍かかってしまう。でもきっとそういうことではない。
ほんの少しの調整には、ほんの少しの手間で。そうじゃなきゃ。

今日やっとその新しい緩やかなSHOEBASEをつくることができました。
これを応用すれば、
ソックス多重で冷え取りをしている方にもお勧めできる!ちょっとガッツポーズ。

これで思い出したのは、
8年前に馬場さんに靴を作った時や
同時期、野口整体の丹羽先生に作った時のこと。
「土踏まずをあと3ミリ後ろへずらしてほしい」とか、「厚紙一枚分ヒールを高くしてほしい」とか
お二人にはコエはとても小さくそして厳しかった。
そんな些細なズレが相性と呼ぶものだと学んだ。
相性の良い靴。相性の悪い靴。それはちょっとした工夫やひと手間でひっくり返すことができる。
このあと一歩こそオーダーメイドの仕事。
今日はそこに立ち返ることができた。ここからは絶対に目を背けてはいけない。
でもそう考えている時点で、また忘れてしまうだろうと思う。
MUSTの精神では続かない。WANTでなければ。
そう自分が変わるために、僕は何をすべきだろうか。
なんとなくわかっている。余裕をつくることだ。

足るを知るということは、満ち足りた状態を指すことでもなく、そこを目指すことでもない。
その逆で余裕をつくることだと思う。
僕にはいまそういう意味で余裕がない。わかっちゃいるけど余裕をつくるための代償が大きい。
言い訳はそのくらいにしておこう。