new shoes [CINEMA]/12月7日

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8月に茨城のお客さまからご注文を受けていた靴が完成しました。
どんなに忙しくなっても半年以内につくる。これは必ず守ろうと思っています。
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名前はCINEMA。

一昨日からの続き。
以前、僕の尊敬するある方が
「誰かのためにとか世のために、なんて思って仕事をしているうちはまだまだだね。」と言っていた事を思い出しました。
いまそれがようやく飲み込める。
そのころはちょうど30歳。その意味を「まず自分の履きたい靴をつくって、それを少し多めにつくって他の人へ販売する。」くらいに考えていました。今思えば本当に浅はかな考えです。

僕は、靴をつくらせてもらう仕事をしている。それは自分のためではなく、当然その履き人のための靴だ。
それを創る時はずっとその人のことを考えているかというと、実はそうではない。
履く人の気持ちを考えているうちに、それが自分のことのように思えてくる。
自分と重なるところとそうでないところがあって、それをグルグルと巡りながら境目がわからなくなって、、
気付いたらポンッと靴が出来上がる。そんな感じで一足ずつつくっている。
つまり、あまり考えていないということです。(笑)

ありきたりの表現ですが、このように進めていけたらいいなとつくづく思う。

吾十有五にして学に志し(志学)
三十にして立ち(而立)
四十にして惑わず(不惑)
五十にして天命を知る(知命)
六十にして耳順(したが)い(耳順)
七十にして心の欲する所に従いて矩(のり)を踰(こ)えず(従心)
~孔子の論語より引用~