Shoes are filled with memories./6月8日
今日は袋縫い製法の新しい靴をつくっていました。
外見はコモンシューズプラス。でも袋縫い製法。
足当たりが柔らかくて心地よいのが特徴のひとつです。
僕が袋縫い製法の靴をはじめて履いた時は、ほんと感動して
いまでもその日のその散歩を鮮明に覚えています。
まだ鎌倉に住んでいたころで、2012年です。
恵子さんのお腹には多聞がいて、
いつも鶴ケ岡八幡宮、荏柄天神、鎌倉宮を散歩していました。
その日は鶴岡八幡宮の源氏池から自宅に帰る道を歩いていて
僕は恵子さんに
「これは靴を履いている感じがしないし、
アスファルトの上だけど柔らかな土の上を歩いている履き心地だよ。」
と靴の感動を伝えようと話している。そのことがずっと記憶にあります。
多聞の靴はこの製法でつくっています。
まだ気に入って履いてくれています。昨年10月からもうまるまる8カ月。
そろそろきつくなるかなと思っていますが、まだ大丈夫なようです。
毎日の乗馬でだいぶ靴は土を被っていますが、外でたくさん遊んでいる証拠。
汚れた靴をみて、こんなに嬉しい気持ちになったのは初めてかもしれません。
It may be the first time I’ve felt so happy to see dirty shoes.
8月のスターネット東京での展示会には
この袋縫いの靴たちを並べたいと思っています。
いままでは木型からのオーダーメイドシューズでしか製作してきませんでしたが
これを機に、袋縫い製法を既成モデルで始めます。