えみおわす直樹くんの山羊革コモンシューズ/6月26日

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えみおわすの直樹君から頼まれていたコモンシューズをようやくお渡しすることができました。
「急がなくてもいいよ。後回しでいいよ。」といつも優しく声をかけてくれるので
ついつい甘えつつ、でもじっくり靴を作る時間を頂けて感謝しています。
タンニン鞣しの山羊革を使ったタビ式コモンシューズはその組み合わせが初めてだったこともあり
見栄えや履き心地など自信はあったけれど、正直すこしドキドキしていました。

履き心地に関して言うと、仮合わせの革よりも張りやコシがあるため
すこし固さのあるような感想でしたが、ひとまずは喜んでもらえました。
仮合わせの時はもっと足と一体化していたよね、と僕も直樹君もそんな感想。
そのタビ式の良さである、足に吸い付く履き心地は、仮合わせの革が柔らかいためすぐに感じることができました。
でもできたての山羊革にハリとコシがあるため、その履き心地になるのはしばらく履いているうちに仕上がってきます!
またそのころ見せてもらうことに。しょっちゅう会いますからね。

直樹君は足型を石膏取りして
オリジナルの木型をつくり、コモンシューズを誂えました。
最初からそうして欲しいという依頼でしたが
ぼくも足を計測してみて、その方がいいと思うほど特徴のある細い足でした。
それに足の長さが違うので、歩き方にも彼の癖がありました。
靴で足を長さを整えることもできますが、相談のうえ、それはやめておくことに。
というのは、今まで何十年もその身体、その歩き方だったので
そこを靴で矯正してしまうと違和感のほうが大きいのではないかと不安になったため。
それは十分理解できることでした。

足に合う靴を履くだけでも、身体はきっと喜んでくれます。
無理に矯正する必要はないと思いましたし、
それにいまここで靴で矯正するよりも、整体などで身体から歪みをとってからのほうが
直樹君にとっては良い事だと僕も思えたので。

2足目は色違いで今度は牛革の黒をご注文していただきました。
ありがとう。