言葉は色あせない/2月5日
「立春前日までに、これまでため込んだものとか整理整頓しておくといいよ。」
そう恵子さんからすすめられて、大学の時の思い出がつまったタイムカプセルのような箱を思い出して
20年ぶりくらいに開いてみた。たぶん結婚するときに整理したもの。
これだけは残しておきたいと思って保管していた写真やビデオ、手紙などなど。
もちろんどれも大切な思い出だけど、
あんなに捨てるのを拒んでいたのがウソのように、すっきりさせることができた。
捨てられなかったのは、友人たちからの手紙数枚くらい。
言葉は何度読んでも色あせない。
そんな中にゼミの教授からの年賀状がはさまっていた。23年前、大学3年の冬。
「レポートが良かった。頑張ってください。」
この祝福の言葉には驚いた。どうして残していたのかわからない。でも当時の僕はきっと今日の僕と同じかそれ以上に嬉しい気持ちだったのだろうと想像する。
すごく驚いたのは理由がある。
今年に入ったくらいから、なんとなく新しい学問の道へ進もうと考え始めていて
いろいろ下調べをしたり、説明会に参加したり、具体的な道筋を立てていまして、
その日も図書館で参考書を借りて、テキストも手元に届いたばかりのまさにこのタイミングで
教授からこんな励ましのお言葉を頂けるなんて、だれが想像できただろう。
あまりにも出来過ぎていて、それでいてチープなドラマの展開のようで、現実なのか夢なのか
とにかく前途洋々!面白いことが起きそう!と気持ちはぐっと明るくなって、立春から良いスタートを切ることが出来た。
そこへ導いてくれた恵子さんに深く感謝。