木型について/5月2日 百掌往来メモ
靴をつくるのは道具があれば誰にでもできる。
長年使い込まれた木型(道具)には、
自分の技量以上のなにかを与えてくれる力が宿っている気がしてならない。
魔女見習いのキキが母の箒で空を自由に飛んだように。
最後、キキがただのデッキブラシを空を切り裂くジェットブラシへと変化させたのは
普通に飛べていた以前のキキに戻ったわけじゃなく
ふつうのモノに特別な力を宿す力を身に付けた、もしくはその力が覚醒したということだった。
それはスランプから脱出したという話どころじゃない、とんでもないこと。
木型には2種類ある。
前述のように、長年使い込みながら育てていく木型と
ふつうの足から最高の歩く相棒を生み出す一度きりの木型。
百掌往来メモ