終わりはないということ/3月11日 2022年
今日の仕事。なんとか間に合った。
これまでで一番良い仕上がり。いつもこのセリフ。
今日の棟梁「失敗はして良いんです。」
配管の穴を開ける位置を失敗して、凹んで報告にきた僕に対して
「失敗はわしでもする。今でも間違える。勘違いもする。
でもそうやって失敗しないとわからないことがある。
だから失敗はしてもいいんです。大丈夫。」
そう励ましてくれて、穴の直し方を教えてくれました。
失敗は直せても、消すことはできない。
物理的に灰にしても、記憶に残り続ける。
逆に、僕が灰になっても
床の傷跡だけが残りつづけることもあるだろう。
ふとその時、この人生、この世界は失敗の集合体みたいなものだと思った。
個人的な失敗もある。社会的な失敗もある。
過去の自分、過去の社会が残したものに
時にすがり、時に憎み、手をかけ、頭をかかえ生きている。
今日は3,11。
まだたくさんの方が癒えない傷を抱えてながら生きている。
福島原発はまだまだ未解決のままだ。
ウクライナの戦争は、この先何百年と傷跡を残すだろうと思う。
終わりがみえないことばかり。
出口のないトンネルを歩んでいるような気さえしてしまう。
考えれば考えるほど暗い気持ちになるな。もうやめよう。