ご先祖さま/9月25日
ご先祖様のことを子供たちに話したいのだが
僕も実はお祖父ちゃんの仏壇の上に飾ってあった曾祖父ちゃんと曾祖母ちゃんの写真しか記憶にはないし、
どんな人でどんなことをしていたかはよく知らない。
お祖母ちゃんの実家が近江で琵琶湖の近くだったとか。
お祖父ちゃんは神戸から出てきた人だったとか。
戦争も関東大震災も経験しているとか。
親父の話では何代も前から酒の仕事をしていて、けっこうお金持ちだったが
どこかの代がギャンブル好きでほとんど使ってしまったとか。
それでも酒の仕事をつい親父の代まで続けてきたのだから
そのご先祖さまはきっと喜んでいるだろうと思う。
もし自分が酒の仕事を続けていたら、ご先祖さまにもっと興味を持てた気がする。
家業にはとても大きな意味がある。
偶然、今日友人から届いたメールのなかで、
『グッド・アンセスター わたしたちは、よき祖先になれるか』という書籍を教えてもらった。
祖先というともっとよくわからない。
自分の人生で祖先に感謝することも、恨むことも一度もない。
ただ祖先と聞いて思い出す本がある。
鈴木光司の『楽園』。
恵子さんに紹介してもらって、今でも忘れられない一冊となった。
たとえ今世では叶えられない願いであったとしても、
身体は滅びても念のようなものは残り次へ渡されていくのかもしれないと思った。
今の僕の原動力が祖先から受け継がれたものだとしたら
自分とは何者なのだろうか。
なんのために生きるのだろうか。
祖先も先祖も他人じゃないのかもしれない。自分自身なのかもしれない。
ドラえもんがそうだ。
よくタイムマシーンで過去や遠い国へいくけれど
どの時代にも、どの国にでも
のび太としずかちゃんとスネ夫とジャイアンがいる。