靴づくりを始めてからもうすぐ２０年。
やっと縫製にまで美意識を持てるようになりました。

恵子さんに縫製仕事をここ最近お願いしていたことで
その手技を目の端で学ばせてもらえたお陰です。
返し縫いで縫製ラインがムラにならないように
短めの縫製は全て二重になるように縫うことを教えてもらいました。
「返しの時にミシンの押えが反対になって落ちちゃうよ。」と素人感丸出しで疑問をぶつけたら
「当て革をするんです！」とそんなこと自分の頭で考えろ！と言わんばかりの即答。

グーの音も出ませんでした。
出来ない理由を道具のせいにしている自分はつくづく職人には向いていないと思う。
職人気質がまるでない自分でも２０年やってこれたんだから、それも凄いことだと思う。
今日からまた少しずつ精進していこうと思う。
職人に向いていない気質でも、職人に憧れる気質だけはあるから、
無理やりでもいい、本物になれなくてもいい、なりたい自分を追い駆ける。