身を委ねることのできる道具たち/3月6日 百掌往来メモ

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石川さんご夫妻の【COMMON】カメラマンの山本さんに取って頂きました。

石川さんのガラスを手に取ると
自分がガラスを持っているのか。ガラスに手が持たされているのか。
どっちでもない不思議な感覚が突如と僕の中に湧いてきました。

靴は身体を整えるものである。
そう言っている自分は、どこかで靴をとても特別視していたと思う。
靴は身体に働きかける特別な暮らしの道具だと。

でも石川さんのガラスも同じだと気付いた。
ガラスを大切に手にとり愛おしそうに眺めているお客様をみていて
その姿がとても美しいなぁと感じた。
それはガラスのおかげだ。

間違いなく主導権は自分の手ではなくガラスのほうにある。

靴も同じ。
靴をコントロールして歩いているようで、実は逆だったりする。
僕はそのほうが人は幸せになれると思っている。

身を委ねてもいいと思えるような靴をつくりたい。