弱さとはなにか/11月9日

IMG_2020
多聞のWISC検査の結果がでて
3年前とほぼ同じ境界域という診断がでました。
境界域とは正常と知的障害の間にあり、
しかもその幅は70~80までというかなり広い範囲を占める。

境界域である理由として、医師の説明によれば
4つある検査項目のうちの1つが足を引っ張ったことにあるという。

そもそも、このWISCは知能の個性を見るテストであることも
結果を聞きながら知った。
多様な自分を知ること。そのひとつのきっかけになるテスト。

多聞は、何が苦手で何が得意か。
苦手なところを本人も僕らもしっかり理解して共有し、日々の暮らしの円滑にする。

でもこれは考えてみれば当たり前のことだと思う。
僕らは他者に自分と同じを求めない。
他者が苦手なことを強いることはない。

僕も苦手なことがたくさんあるけれど
家族や友人たち地域、たくさんの周りの力があって
この社会を生きている。
逆に言えば、僕も誰かを支えている。家族とか友人とか。
それが生きるモチベーションかもしれない。

ただ苦手と言える範囲にもなんとなくだが、ボーダーがあることは事実だ。
僕の苦手と、多聞の苦手ではたぶん次元が違う。

多聞は支援をより受けなければ生きていけない弱い立場だと思う。

でも多聞が僕ら家族をはじめたくさんの人の生きるモチベーションになっているから
彼には半端じゃない価値がある。
あえて自虐的にいうが、僕のような平均者よりもはるかに
他者を幸せにするポテンシャルを持っていると信じている。

弱さはマイナスではないよ。たもんくん。
わかっているよ、と返事がきそう、そう僕よりも君のほうがよくわかっている。この世界のことを。

11月9日、病院の後、
鬼滅の刃映画を鑑賞して、弱さとはなにか考える一日でした。
杏寿郎の責務は弱きものを助けることだった。

2020.11.9家族