黒跡/11月4日 百掌往来メモ

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百掌往来 3つの黒点

SHOEBASEに残る黒い点。
これは木型に濡らした革を張りつける際に釘で留めた跡。
釘の鉄成分にタンニンが反応して黒く変色しています。

その時の革の伸び方などの癖で毎回微妙に釘を打つ場所が変わります。
もちろん左右でも違います。

この跡をつけない方法も試しましたし
跡が一定の場所になる方法も試しました。
そのほうが綺麗で見栄えが良いと思ったから。

たしかに何も考えずに打った釘の跡は見るに堪えないものでしたが
ここ数年間、何百足とつくっていると
釘ひとつ場所にもちゃんと意味があり、この作り方に相応しい場所があることが
わかってきます。そしてそれは、一足一足異なることもわかりました。

そうすると、何もないよりも、それが決まって同じ場所にあるよりも
この3つの黒点があるべきところにあることに、たまらなく美しさをみるようになりました。

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ヌメ革のクラフト。これから油で仕上げます。
油と水の比率をどうするか。それが今回の胆です。
やり直しをきかないから、失敗したくないなぁ。。