今日は朝からソワソワしていました。
昨日鎌倉から届いた一足の修理靴を段ボールから取り出しご対面するから。

先週、靴のメンテナンスをお願いしたいというご連絡を頂き
メールに書かれている、鎌倉とかイヌイットファニチャーとか懐かしいワードの数々に
その瞬間10年前にタイムスリップして忘れていた過去をいくつも思い出しました。

１０年前の自分と今の自分。
思った以上に変わっていませんでした。
もっと【この頃はまだまだだったなぁ】なんて上から目線で昔の自分にマウントするかと思いきや、
むしろ逆で、靴の履き方（この靴は室内用）にもありますが
１０年間もの長い間、勤め上げることのできた靴をつくった当時の自分が誇らしく思えました。

当時は経験がなく、これで２年、それだったら５年みたいな未来予想も出来る筈もなく
ただただ末永く使ってもらえるよう、出来る限りの手を尽くしていた。未熟ながらに。
今の自分が手を抜いているとは思わないけれど
未来予想ができてしまうせいで、自分で限界の壁をつくり、諦めるということを覚えてしまったような気がします。

でも本当に好きなものは、簡単には諦めることはできないはず。

自分自身つくることに慣れてしまったのだろうと思います。
抗いたいけれど、どうしたらいいだろう。
１０年前の自分が羨ましい。