マイナスからプラスへ/8月23日 百掌往来メモ33

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注文靴の受け取りに来ていただきました。

スーツでもカジュアルな普段着でも、夏も冬も、365日付き添える靴をつくることが
今回の靴づくりのテーマでした。

どれだけお客様の期待に応えることができたかは
測りようにないことですが、喜んでもらえた気がします。

チャッカブーツは僕もとても好きな靴ですが
足関節の可動部分がちょうど履き口ラインで、それが内外踝近くを通るため
擦れることがあったり、なんだか気に障る時があったりすることが
この靴に持っている僕の負のイメージでした。

その対策として、履き口を2センチ幅のKUDUスエードに切り替えることで
足関節を優しく巻くことに成功できたと思います。
ブーツをつくる時に、このKUDUに頼ることが多くなってきました。

百掌往来 マイナスからプラスへ

マイナスをゼロにするのは簡単です。
それを取り除いたり、見ないように触れないように避ければ良いから。
でもゼロってつまらないと思います。
それならまだマイナスという力に引っ張られるほうが人生もモノづくりも愉しい。
引っ張られる力に対抗し負けん!という力に生を感じるのかもしれません。
それが原動力というとなんだかそれも悲しい気持ちにもなるのですが。
赤ん坊は生の象徴。彼らはきっとマイナスなんかに引っ張られなくても、ずんずん前に進んでいけるから。

逸れました。

マイナスのチカラを利用して、ゼロを飛び越す大ジャンプが出来る時がある。
今回はそこそこいいジャンプ出来た気がします。