今回の仕事は、ヌメ革で良かった。 イタリアのオイルレザーでは硬すぎて、つり込みに悪戦苦闘しただろう。一足のつり込みで腱鞘炎コースだった。 ヌメ革は水分をよく含み、その状態での成型は比較的やりやすい。それでも1足で握力は尽きる。 成型ができたら、逆に撥水性を高めるために、銀面を力強く磨き、オイルで膜をつくる。 ヌメ革を靴へと仕上げていく。革を化かすとはこのこと。
2022.2.3| 円城誂え靴製作所