失敗は起きるべくして起きる/8月10日

「右足のつま先が当たる。」
「踵がパカパカする。」
履き始めて数か月でこのようなことになってしまい
本当に申し訳ないことをしました。
靴屋として、あってはならないほどの失態です。
右だけをつくり直すことをまず考えましたが
左との時間差がよくない気がして、つくり直すなら一足で。
そうとわかっていても、もったいない気持ちも正直あって、なかなか踏ん切りがつきませんでした。
情けない話ですみません。
つくり直す前に、この靴にできるだけやろうと思ったのがひと月前。
普通は足長を延ばすことなんてできないことだし、これまでやったこともなかったのですが
一度ステッチを解き、23から225+足先8ミリに修正した木型にアッパーを強引に被せるという荒業に挑戦。
これがなんと良い形に仕上がり、もともと付けていたソールも5ミリ伸びていたこともあり
アッパーもソールも無駄にならずに、再作することができました。
実は足の計測をしたときに、足長差があることは知っていたし、気になっていましたが
本人さんの「大丈夫です。」という言葉をうのみにして、考え悩むことから逃げていました。
しっかりお客さんに説明をして、足に合わせた調整をするべきでした。
いつもならそうするはずなのに、どうしてあの時はできなかったのか、甘えがあったのだと思います。
この革で、このソールで、この靴でなければできなかった調整でした。
こんな奇跡的なことは二度とありません。
もうこれからはこのような再作をすることがないように
気付いた事こと、気になったことは、うやむやにせずに、真摯にモノづくりに向き合います。


